京都は「山川も麗し」と」賛美された。「山河襟帯、自然に城を作す」形勝の地。東山をはじめ、三方を山々に囲まれ、東に鴨川、西には桂川が流れる。この地には賀茂御祖神社と賀茂別雷神社などの古社が多く鎮座する。また、桂川と宇治川、木津川の合流点には男山がある。石清水八幡宮が鎮座し、伊勢参宮、熊野詣、高野詣などで京を出立するときには参詣した。平安京の四方の山河の間に広がる郊野には、古くから神社や寺院が営まれ、さまざまな神事や仏事などが催されている。ことに、東山は遠くに聳える比叡山から吉田山を得て、葬地鳥辺野に至るまで、多くの寺院が営まれる霊場である。千年を超える清水寺や八坂神社など、多くの古社名刹がある。